3/17/2014

プレーンでフラットな恋人

恋人と1ヶ月ぶりに会った。
それまでは週に1度くらいのペースで会っていたのに、彼の仕事の都合でなかなか平日に会えなくなってからはずっと会っていなかった。

趣味が合わないっていうだけでなく、彼には特別に好きなものがあんまりないんだなって思った。
たぶん、ただ心穏やかに暮らせればいいんだと思う。
それが普通、世間一般の人で、私の身の回りには自分自身も含めてなにかに執着する人が多いだけなのかもしれない。
それでも私はそういう「執着」が好きなのに、彼は全然そういうのがなくて、はっきり言って話すことがないしつまらない。
話すことがないって珍しいことで、別に楽しくないから一緒に時間を共有するのが面白くない。
楽しくもないけれど苦痛っていうわけでもない。

別れたくないかもしれないという気持ちはある。
私を愛してくれているんだなあというのはとても感じるし、私が好きなものを好きになろうとしてくれているんだろうなというのもわかる。
私が求めているのは、私が好きなものを同じように好きになってくれる人じゃなくて、趣味があってベースに共通のものがあって、それで楽しい話ができて、お互いの知らないものを知ってより楽しいなって思える人だけれど、それが恋人である必要はなくて、友人のなかにはそういう人が何人かいるのだからそういうことができる人を恋人に持つことなんてないってわかっているけれど。

それから、私が心を開けるというのは特別なことなのかもしれないなとも思う。
でもそれで、心を開いてなんでもかんでも言ってしまうし、それで私は自分がとてもわがままでクズみたいな人間なんだって実感する。
今まで、自分自身は「わがまま」や「クズ」ということばとは無縁だと思いこんでいたのに。

今の私の心は車のギアでいうところのニュートラルの位置にあって、好きだと思えば好きだし、嫌いだと思えば嫌いだ。
少しでも別れたくないって思うなら別れない方がもちろん良いのだと思うけれど、別れたいとも思うし、率直に言えば、傷つけたいとも思っている。

一方で私は、自分の孤独が共有されそうになったらその人を嫌いになるのかもしれないから、このくらい執着がない人と付き合うのが合っているのかもしれないとも思う。
求めているものを手に入れようとして、それが実際に手に入ったら手放したくなって、一生ひとりなのかもしれなくて、だから私は自分が孤独だっていうことを認識して「地獄の水」を飲むようなことばかりしていてはいけない。

ともかくもう自分からメールするのはやめる。
こんなところで宣言しないといけないのは、やっぱり別れたくないのかもしれないけれど。

私はまだ子どもだから、極彩色の世界でめちゃくちゃに暴れ続けることに憧れている。

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