2/14/2013

失恋のショックから寝込んでいるわけですが

結構面白いことがあって誰かに話したいと思ったときに、一番そのことに興味を持ってくれそうな人が思い浮かんで、でもその人はもう会うこともないし、連絡も取ってくれるなと言われたんだった、と気づいて不意に悲しくなるときの絶望感は耐えがたい。




たいていの人から、好かれていないことはあれど嫌われてはいないと思っている。
それなのに、どうして一番好きな人に嫌われなければならなかったのだろう。
私が悪いって分かっているけれど。
私は控え目に言っても自分勝手で傲慢だった。

今回のことは私が高校生のときに私がしたことととてもよく似ていて、私はどんなに相手の人を傷つけてしまったのだろうと今、思い知った。
その時期も近いし、私が高校生のときに使った口実と今回私が言われたことはほとんど同じだった。

たしかに好きな人のことを好きだったけれど、それは愛してるっていうだけでなく、人として好きで、ただ仲の良い友人でいられたらそれで良かったのに。
友人でいられたとして、永遠に接触し続けることは無理だと思うから、こうやって滅茶苦茶になってしまってかえって良かったのかもしれないけれど。
だって同じゼミとかそういう枠組みがないから、いい歳して年賀状のやりとりとかしてたらおかしい。

自分の1週間前の日記を見ても、いかに上手くゆかないと思っていたかはよく分かって、思った通りの結果だった。
ただ自分がこんなにも傷つくなんて思ってなかった。
日頃の思いやりのなさや、相手の気持ちの推し量れなさを実感した。

大人も簡単に仲直りできればいいのに、実際には会うことすら難しい。
表面的には穏当に済ませるように、仲違いでも絶交でもないしただ今は都合が悪いだけっていうことになっているけれど、それってかえって切れ味の悪い包丁で切られたのと同じだ。

もし偶然、会うことがあったら普段通り接する。
でも私は普通に接してもらえるんだろうか。
本当に友人は頭が良くて、悪いのは自分だと言いながら実はすべての権利が友人の方にあるやり方をした。
私には手も足も出ない。
私が謝ることも、あるいは友人が謝ることもできないというか、どちらもそぐわない成りゆきだから、回復しようがなくて、万が一あるとしたら、偶然会って、何事もなかったように改めて付き合い始めることくらい。

たいていの人は面と向かって、もう会いたくないなんて言えないと思う。
メールがなかったらつながるよすががなかったと思う一方で、メール以外で関わっていたらこんな風にはならなかったと気づいた。
会わない間に私が好きになっていったように、友人は会わない間に私を嫌いになっていったんだと思う。

もうどうでもいいや、って思うし、いろいろな人がいていろいろなことがあるから仕方ないって思う。
でも本当はあと一度だけで良いから会って話したい。
今すぐじゃなくて、何週間かあとに。
そんなのって、明日全スーパーのイチゴが突然品切れになるくらいありえないことだって分かってる。

こんなことを言うこと自体、傲慢なのかもしれないけれど、友人と私はあまりにも似通っていて、結局、村木道彦さんの「きみはきみばかりを愛しぼくはぼくばかりのおもいに逢う星の夜」の2人だった。
こういうことを言った時点で否定されると思うけど。
少なくとも私は友人とはとても価値観が合うと思っていたし、友人のセンスが大好きだったし、折に触れて憧れるところもあって、私にとって友人は完璧に好きな人だ。
どこが好き、とか挙げられなくて全部好きだった。
数えられるくらいしか会っていないのにそんなことを言うなんて、多かれ少なかれ、都合良く作り上げた友人像になっているとも感じるけど、実際、いつもすべてが完璧だと思ってた。

ただ強いていえば、私が友人の好みに寄り添いすぎていた。
そういうのが良いっていう人もいるけど、私が友人の立場ならそれは気詰まりで冷めてしまう。
でも私は本当に友人に合わせようというつもりはなかった。
だから私は友人という文脈から離れて、これからも友人が好きなものを好きでいつづけると思う。

今、しつこく連絡取らなければ上手くゆく方法はあったのだろうか。
たぶん、このまま何もしないでお互いに忘れてしまうしかなかったと思う。
それは仲違いしない方法ではあるけれど、上手く行っているとは言いがたい。
あるいは、ずっと連絡しないで、何ヶ月かたって、ねえねえ会おうよ!って言うこともできたのだろうか。
少なくとも私にはできないと思う。
そんなことないかもしれない。
完全に失敗だったのかも。

あまりに好きで、素晴らしい友人だから、ただ片思いに破れたっていう以上の、人を喪ったくらいの辛さだ。
しかも私が過って殺してしまったくらい辛い。

実際のところ、失恋して寝込んでいるというより、ある程度もとから体調が悪かったところに精神的なショックがきて、一気に体の不調が出たのだろう。
今までは、どうなるかわからない、でも連絡があれば救われるというゴールの見える憂鬱さだった。
でもこれからは、いくら待っても絶対に連絡もない、こちらからも連絡できないという無限の憂鬱さだ。

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